帷 子 川 探 訪           

    横浜市旭区の谷戸を源流として、相鉄線に沿って流れ、横浜駅付近で東京湾へ
     
第2日目(2007年6月3日)    鶴ヶ峰トンネル水路(相鉄鶴ヶ峰駅)〜帷子川源流(横浜市旭区)


 帷子(かたびら)川の2日目である。前回は余力を残してはいたが、一応、鶴ヶ峰で終了として、旧河川流路を探訪した。今日は鶴ヶ峰駅から再開である。



 写真2のトンネルの正式名称は「帷子川?水路トンネル」というらしいが、写真では1文字だけ解読できなかった。

  1 鶴ヶ峰駅                      2 トンネル水路上流側入り口
   

 このトンネルの上流側右岸にはちょっとした公園があるが、そこに帷子川流路の移り変わりを示す看板があったので紹介しよう。これを見ると、蛇行の激しかった川も、もはや原形をとどめないほど改修されていることがわかる。まるでマイケルジャクソンの顔面と同じだ。







  トンネル水路付近から上流を望む           4 今川橋から上流を望む
   



 曲がりくねっていた川も、すっかり真っ直ぐになっている。住民を立ち退かせて、改めて川を掘るのだから大変である。

  5  公園橋から上流を望む                6 越巻橋から上流を望む 
   

  7 旧河川との合流                    8 今宿東橋から上流を望む 
   

 
  9 平沼橋                       10 高山橋から上流を望む
   

  11 清来寺橋遠景                    12 今宿新橋から用地橋を望む
   

  13 今宿団地付近                    14 日影橋遠景
 
  



  15 今宿南橋遠景                    16 矢指川合流地点
   

 写真18を見ていただきたい。駐車場の左側に斜めに伸びているいかにも不自然な空き地である。道路や公園になっているわけでもない。いかにも昔の川の流れですといった風情だが、写真19のとおり動かぬ証拠を見つけた。丸太の切り口が一定の幅で2列に並んでいる。そう、橋脚をそのまま埋め立てて、飛び出した部分を切ったのだろう。むかしは木製の小さな橋が架かっていたのだ。

  17 都岡橋遠景                     18 旧河川流路跡
   

   19 木製橋脚跡
 
     



 写真21の地点で、現時点での改修工事は終わっている。これより上流は蛇行が始まり、河川沿いに歩くことは困難になった。

   20 新旧河川合流地点                21 河川改修工事終了地点 
   

 このあたりは曲がりくねっている上に、水が汚い印象がある。

   22 ごたんだ橋から上流を望む            23 学校橋から上流を望む 
   

 やがて川は北上して、若葉台団地に向かうが、写真24の先で暗渠になり見えなくなる。写真25の遊水池は水源ではなかった。

  24 会館橋から上流を望む               25 若葉台団地遊水池
   

 遊水池の南側にあるのが、源流地域で、上川井町小川アメニティとして整備されている。写真27はカメラを水面近くまで降ろして撮ったもので実際は幅数十センチの水路である。

  26 上川井町小川アメニティ その1         27 上川井町小川アメニティ その2
   

  28 上川井町小川アメニティ その3          29 上川井町小川アメニティ その4
   

  30 上川井町小川アメニティ その5          31 上川井町小川アメニティ その6
   

  32 上川井町小川アメニティ その7          33 上川井町小川アメニティ その8
   

 老人ホームの横、写真34の場所の先に水が湧いている石(写真35)があった。一応ここで小川は終わっているが、もちろん人工的なものである。

  34 上川井町小川アメニティ その9          35 上川井町小川アメニティ 水源?
   



 さらに上流には写真36のとおりまだ水路が続いている。

  36 アメニティ上流の溝                37 水源地遠景
   

 写真38がこの水路の先端である。つまり、帷子川の源流だ。ポンプで汲み上げているかどうかわからないが、井戸のような構造物で、パイプから水がかなりの勢いで出ている。この上には、区画された造成地があった。おそらく最近谷戸を埋め立てたのだろう。地形図では、まだ、池らしきものが記載されている。昔の水源はこの谷戸の奥あるいは池だったのが埋立で消滅してしまい、埋立地の排水(湧水?)地点、つまり写真38の場所に水源が移動したと思われる。

  38 水源                       39 水源の真上から撮影
   

 午前中に源流まで来てしまったが、バスで南町田に出て帰路についた。

  40 クランベリーモール                41 南町田駅
   

 源流から河口まで、帷子川ほど人工的に改変された河川は少ないだろう。横浜の発展、相鉄線沿線の都市化とともに大きく変貌してきたことがわかる、まさに横浜の歴史を背負っているともいえる興味深い川である。


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