ウェブサイト
   

 ホームページ、いや正確にはウェブサイトだが、それをつくろうと思いたったのは、いつだったのか記憶にないが、サイトの更新記録にはちゃんと書いてある。2006年5月だ。5年前のことだが、そんなに昔だったのかと思うこともあれば、意外と最近のような気もする。仕事が非常に忙しい時期だったが、むしろ、新しいことを始めるのにはそんな時のほうがよいのかもしれない。ストレスが多い時期だったのでなにか仕事以外のことをしたかったのだろうか。

 泡沫のような個人の零細サイトである。自分でいうのも何だが、コンテンツも大して面白いとも思えないし、地味な内容だと思う。人に読んでもらおうという邪念もなく、ただ自分の体験したこと、感じたことを淡々と記録しているだけなのが、長く続けることが出来た理由だ。

 そうは言っても、一日に数百人もの人に読んでいただけるようになったのは率直に嬉しい。一般人には不可能だった情報発信が、インターネットというメディアによって個人にも解放されたことは、やはり歴史的なことである。ずいぶん年をとってしまったが、頭と体が動くうちになんとかそんな時代に間に合ったことを神様に感謝している。
 
 中でも一番嬉しいのは、子供たちに読んでもらえることだ。お父さんから「こどもと一緒に源流を探検します」とか、出版社から「学校向けの教材に写真を使わせてくれ」と言われたりすると、ほんとうに嬉しい。

 とはいえ、中身を子供向けにする気はないし、最先端の華麗なウェブサイトを作る技術もセンスもないので、おじさんなりの体験や感じたことを愚直に、しかし精一杯載せていきたいと思う。ディスプレイの向こう側で、この拙いサイトを読んでくれている子供達の姿を想像すると、PCに向かう時間と労力が苦にならないのは不思議である。


 ところで、夏も終わりである。夏休みの宿題のためにPCで検索して、このサイトにたどり着く子供達ももういなくなる季節だ。

                                     平成23年8月31日

落書き帳の目次へ戻る    ご意見・ご感想はこちらまで