相 模 川 探 訪

  山中湖を源流として相模平野を潤し相模湾に注ぐ神奈川県を代表する一級河川
◆第7日目(2007年12月1日)     都留文科大学前駅(都留市)〜鐘山の滝(富士吉田市・忍野村)


 「相模川」の7日目は、都留から富士吉田への道のりである。今日は、早起きをしたが途中乗り換えで一本乗り遅れてしまった。それでも8時半過ぎに都留文科大学前に着き早速歩き始める。



  1 都留文科大学前駅                  2 佐伯橋
   



 すぐに、佐伯橋に着く。ここに田原の滝がある。松尾芭蕉が句を詠んだなど、割と有名らしいが、残念ながらコンクリート製である。左右の壁もわざわざ柱状節理を真似ている。一部が崩壊したためらしいが、そのままでも良いからなんとか自然の状態を残せなかったのか。コンクリートの滝では、いくら美しくてもわざわざ喜んで見に来る人はいないだろう。

  3 佐伯橋から下流を望む                4  佐伯橋から上流の田原の滝を望む
   

 やがて、蒼竜峡と呼ばれる場所に着く。ごらんのようになかなか迫力があるところだが、案内もなければ、川に近づく道もない。地元では、観光資源として生かそうという気は全くないようだ。これだけの奇景なのに惜しい気がする。

  5 蒼竜峡 その1                   6 蒼竜峡 その2  
   

            7 桂橋から下流を望む
  蒼竜峡(動画)     

 発電用の取水口があった。写真9の右手が相模川であるが、発電にほとんど水をとられてしまい、惨めな水流になっている。しかし、下流では結構な水流に戻ることから、途中で湧水が多少は入るのだろう。

  8 谷村発電所取水口                  9 谷村発電所取水堰
   

 この辺は護岸工事がされており、平凡な田舎の川といった感じである。

  10 宮下橋                      11 宮下橋から下流を望む
   

  12 宮下橋から上流を望む               13 鹿留発電所水路
   



 発電所が見えてきた。山の上から落ちてくる水は上流の明見取水口から来たものである。

  14 鹿留発電所                    15 都留市境地区から見た三ツ峠山方面
   

  16 境橋から下流を望む                17 境橋から上流を望む
   

 平成橋で中央高速とともに川を渡る。正面に富士山が望める。

  18 平成橋から下流を望む               19 平成橋から上流を望む
   

  20 平成橋から富士山を望む              21 桂大橋から下流を望む
   

  22 桂大橋から上流を望む               23 大橋から下流を望む
   

 名前はよくわからないが、滝があった。滝付近は橋と景色が良く調和してなかなか美しい。

  24 大橋上流の滝
   大橋上流の滝(動画)  



  25 富士見橋                     26 富士見橋から上流を望む
   

  27 富士見橋から下流を望む              28 桂川公園 その1
   

 このあたりは、西桂町である。三つ峠山の麓だ。桂川公園には木製のアーチ橋が架かっている。紅葉が美しい。

  29 ふれあい橋                    30 ふれあい橋から上流を望む
   

  31 桂川公園 その2                 32 桂川公園からの散策道
   

  33 桂川橋から下流を望む               34 桂川橋から上流を望む
   

 川にそっている道も、かなりの急勾配である。川も当然勾配がきつく、所々で滝になる。写真37の場所では富士山の溶岩の中を急流が駆け下りている。なかなかの風景なので、名前がついているのかと思って解説板を探したが、特にないようだ。我々が見ると、こんなダイナミックな景色は貴重に思えるが、地元の人たちにとっては昔からあるありふれた光景なのだろうか。

  35 倉見地区の滝 その1               36 倉見地区の滝その2
   

  37 倉見地区の滝 その3
        倉見地区の滝(動画)

 川の淵では、水は青く澄んでいる。富士山の姿も大分大きくなってきた。

  38 大池橋から下流を望む               39 大池橋から富士山を望む
   



 三ツ峠山は山頂に雲がかかっている。のんびりとした田園風景だが、勾配は結構きつい。

  40 上暮地地区から三ツ峠山を望む           41 中央高速道路河口湖線
   

  42 米倉橋付近                    43 米倉橋から下流を望む
   

 やがて、明見取水口に到着する。ここでも水量の大部分を東電に採られてしまい、相模川本流は情けない水量になっている。

  44 東京電力明見取水口                45 笹子橋から見た明見取水口下の相模川
   

  46 笹子橋から下流を望む               47 寿駅
   

 いったん川を離れ、寿駅に隣接するコンビニで食料を調達する。大変おめでたい名前の駅だが、無人駅だ。



  48 深山橋から下流を望む               49 新焼橋から上流を望む
   

  50 新焼橋から下流を望む               51 焼橋から下流を望む
   

 このあたりは、田園に民家が散在する長閑な風景だ。

  52 焼橋から上流を望む                53 小明見橋から下流を望む
   

  54 小明見橋から上流を望む              55 岩石橋から下流を望む
   



  56 岩石橋から上流を望む               57 桂川橋
   

 少し、家が多くなってきた。富士吉田の市街地の外れに入ってきたらしい。富士山は雲隠れしている。

  58 桂川橋から下流を望む               59 桂川橋から上流を望む
   

  60 神明2号橋から下流を望む             61 神明2号橋から上流を望む
   

  62 神明橋から下流を望む               63 大明見橋から下流を望む
   

  64 無名の橋                     65 64の橋から上流を望む
   

 河川公園はもう少し華やかだと想像していたが、誰もいない寂しいところであった。ベンチで、コンビニで買った昼食をとる。朝が早かったのと、道が単純で河川沿いに歩けるところが多いおかげで、順調な行程である。

  66 桂川河川公園                   67 桂川河川公園から上流を望む
   



 ここ、中沢橋で県道と合流して、県道を進む。

  68 中沢橋                      69 中沢橋から下流を望む
   

 少し行くと鐘ヶ淵発電所だ。地図によると山の向こうの忍野村からトンネルで水を引いているらしいが、今日中に取水口まではたどり着けないだろう。

  70 中沢橋から上流を望む               71 鐘ケ淵発電所  
   

 写真73のように、小さな鉄製の橋があった。向こう側の家の専用橋らしい。橋の手前に郵便受けがあった。

  72 鐘ヶ淵発電所前の橋から上流を望む         73 個人住宅用?の橋
   

 だんだん、渓谷といった雰囲気になるが、川沿いの道はない。遊歩道を整備すれば良いのにと思う。

  74 鐘山苑近くの橋から下流を望む           75 鐘山苑近くの橋から上流を望む
   

 川と道路の間に突然巨大なホテルが現れる。山裾を流れる相模川は完全に渓流になった。ヤマメがいてもおかしくない感じである。

  76 鐘山苑                      77 海沢橋から上流を望む
   

  78 忍野橋から下流を望む               79 忍野橋から上流を望む
   



 今日の最終目的地は国道にぶつかる地点にしようと考えていたが、その手前に鐘山の滝という場所があった。「元」観光名所だったらしく、解説板や茶屋があるが、現在は営業していないようである。相模川は、忍野村の山からこの滝で富士吉田の里に流れ出ている。

  80 鐘山の滝                     81 鐘山の滝の前の休憩所 
   

  82 鐘山の滝解説板                   83 富士見公園前交差点から見た富士山
    

 ここからバスで富士吉田駅に行こうと、時刻表を見たら、1時間に1本もない。次のバスでは、新宿行きの快速に間に合わないので歩くことにした。富士吉田市街地を歩いてみたが、都会でもなく田舎でもなく、不思議な感覚の町である。浅間神社の門前町といった感じもある。もちろん背後には富士山がでんとそびえている。

  84 富士吉田中心街(富士みち)
      



 ガラス張りの富士吉田駅から、恒例の快速に乗り、疲れた体をシートに沈める。ビールが旨い。

  85 富士吉田駅                    86 ホリデー快速河口湖号
   

 どうせなら終点まで行こうと新宿まで乗ってみる。さっきまで、富士山の麓の自然の中にいたのが嘘のように、大都会の真ん中に降り立つ。すっかり夜だが、当然のことながら人がやたらと多い。

  87 新宿駅に到着した快速                   88 新宿の高層ビル
       

 今回の行程は、富士山の溶岩流の斜面を遡る感じであった。もう大河の趣はないが、豊富な水量と急流の高低差を利用した水力発電が多いことに改めて気がついた。
  次回はついにこのプロジェクトの最終局面に入る。どんなフィナーレが待っているのか。

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