鶴見川探訪                

多摩丘陵の谷戸を源流として、主に横浜市北部を流れ、鶴見区で東京湾へ

◆前半(2006年12月31日)     鶴見橋(京急鶴見駅)〜東急田園都市線橋梁(市が尾駅


 水源シリーズ第1弾は、日本一汚い川として有名な鶴見川である。本当に汚いのか、源流はどうなっているのか。こうなったら、実際に行って自分の目で確かめてみるしかあるまい。
 まず、どんな川なのか、調べてみよう。国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所のHPによると...

 源流は東京都町田市、河口は横浜市鶴見区の東京湾。
 町田市、横浜市青葉区、緑区、都筑区、港北区、鶴見区、川崎市幸区を流れる全長42.5km
 流域面積235km2(大阪市並み)の一級河川です。
 流域の形が夢を食べるといわれる動物・バクに似ていることから「バクの川」としても親しまれています。
 鶴見川の特徴は、なんといっても水害が起こりやすいこと。

だそうである。42.5kmなら2日間で歩けそうだ。下流から源流を目指す方が何となく探検らしくてよいだろう。まず、京急鶴見駅から鶴見川をめざす。これより下流は京浜工業地帯の埋め立て地になっているようなので、とりあえず鶴見橋が出発点だ。では出かけよう。


       ※ この4年後に、次のとおり、鶴見橋より下流を追加調査した。

       ◆特別編 河口調査(2010年12月18日)  鶴見橋 〜 河口(京浜運河)





  下流側を見ると鶴見橋で堤防の道は行き止まりである。水はそんなに汚くはないようだ。

  1 河口に向かって鶴見橋を望む             2 京急線の鉄橋
   

  3 鶴見川橋遠景                   4 鶴見川橋と平行する汚水圧送管
   

 川に面して、国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所があった。一応一級河川なので、国が直轄で管理している。

  5 JR東海道、横須賀、京浜東北線鉄橋         6 国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所
   



 この先には、森永製菓の工場がある。そこにある橋はその名も「森永橋」。確かにわかりやすい。7の写真の左端に森永の看板が見える。この川は国が管理しているため予算が潤沢なようで、8の様な看板が上流にも何カ所かみられた。また、11の写真のようなキロポストもたくさん設置されている。

  7 森永橋遠景                      8 鶴見川を紹介する看板
   

   9 汚水圧送管                     10 森永橋近景
   

  11 河口からの距離を示すキロポスト          12 森永橋
   

  13 森永橋より上流を望む               14 対岸にある工場の廃屋?
   



   15 新鶴見橋                    16 川崎市の水道橋
   

   17 末吉橋遠景                   18 末吉橋
   

   19 鷹野大橋遠景                  20 矢上川合流点
   

 この辺までは、川幅も広く、流れもほとんど感じられない。汚いと言うが、悪臭もなく散歩するにはもってこいである。ちなみに、鶴見川は川を訪れる人も日本一だそうだ。(いったいどうやって数えたのか?)
 河川敷にホームレスの小屋がいくつかあるが、みんな小屋の周囲だけ草が刈り取られている。たぶん、火災防止のためだろう。

   21 鷹野橋人道橋遠景                22 ホームレスの小屋
   

   23 樽綱橋遠景                   24 樽綱橋
   



   25 樽綱橋近くの桜並木               26 新幹線鉄橋    
   

   27 芝生の河川敷と綱島のビル群           28 大綱橋
   

   29 大綱橋歩道                   30 大綱橋より東急東横線鉄橋を望む
   

  31 河川敷の自動車学校                32 早淵川合流点
   

 綱島を過ぎて、川幅がやや狭まり中流といった雰囲気だ。



   33 新羽橋遠景                    34 新羽橋
   

   35 下水道新羽ポンプ場と汚水管            36 太尾公園(港北下水処理場) 
    



 対岸に新羽ポンプ場と鶴見川を跨ぐ汚水管が港北下水処理場へつながっている。鶴見川流域は都市化が進んでいるが下水道普及率も高い。横浜市内はほぼ100%のはずだ。この先にもいくつか処理場があるが、実は鶴見川を流れる水の大半は下水処理水なのである。ということは、これ以上の水質の改善には下水の高度処理が必要だが、コストの面で難しいだろう。今後、劇的な改善は望めないだろう。国の説明によると、アンモニア態窒素がBODを押し上げているらしい。

   37 港北下水処理場排水口              38 地下鉄新羽車両基地
   

  39 鳥山川合流点から日産スタジアムを望む       40鳥山川合流点
   

  41 ワールドカップ大橋                42 新横浜大橋から日産スタジアムを望む
   

   43 亀の甲橋遠景                  44 亀の甲橋と鶴見川多目的遊水地
   



  45 鶴見川多目的遊水地                46 鶴見川流域センター
   

   47 小机大橋                    48 第3京浜道路遠景
   

 新横浜を過ぎると、田園風景になってくる。日産スタジアムの北側は、地図では田んぼになっているが、現在は水害防止と開発のため多目的遊水池となっている。スタジアムも湿地帯で開発されなかったために残った広い土地に建てたのだろう。

   49 第3京浜道路下                 50 第3京浜道路から川向橋遠景
   

   51 川向橋                    52 横浜線と新川向橋遠景
   



   53 新川向橋とホームレスの生活          54 新川向橋先ののどかな風景
   

   55 土手の上の若木の並木道             56 農業用?の堰
   



   57 土手の上の若木の並木道その2         58 鴨居駅周辺市街地遠景
   

   59 鴨池橋遠景                   60 鴨池橋
   

   61 鴨池橋上                    62 鴨居駅
   

   63 鴨池大橋遠景                  64 鴨池大橋
   

 鴨居駅は、鴨池橋と一体となっていてなかなか雰囲気の良いところだ。

   65 横浜市営水道鴨居水管橋             66 落合橋
   



   67 恩田川合流地点                68 都筑下水処理場排水口
   

 恩田川合流地点である。支流の恩田川については、後日下記のとおり訪ねているので、ぜひごらんいただきたい。

  恩田川探訪 ◆2009年5月22日 鶴見川合流点(横浜市緑区)〜源流(町田市)

   69 千代橋                    70 三菱重工社宅付近
   

   71 精進橋と地下鉄鉄橋遠景             72 精進橋と地下鉄鉄橋近景
   

 新しい地下鉄の鉄橋と車両基地が建設中である。



   73 川和小学校付近ののどかな風景          74 天神橋遠景
   

   75 天神橋                     76 市が尾町付近ののどかな風景
   

   77 横浜青葉インター付近の鴨            78 横浜青葉インター
   



   79 東名高速道路下                 80 谷本橋
   

 このあたりは、まだあまり都市化されておらずのどかな雰囲気だ。東名高速をくぐると今日のゴールも近い。

   81 東急田園都市線鉄橋遠景              82 東急田園都市線鉄橋北側人道橋
   

   83 東急田園都市線市が尾駅
      

 東急田園都市線の鉄橋を過ぎて今日の目的地の人道橋に到着した。疲れた足を引きずって市が尾駅から家路につく。次は水源まで辿り着けるだろうか。
 全体を通して感じたことは、川自体に悪臭もなく見た目にはそれほど汚れているようには思えなかったことだ。川和小学校付近では、種類は確認しなかったが水草もみられ、水生生物もかなり生息しているのではないだろうか。においといえば、下水処理場付近の方が臭気を感じた。下水処理水の占める割合が高く、ある意味では川全体が大きな下水放流溝と化しているといえなくもない。しかし、下水道が普及していなければ今頃は悪臭と泡だらけの死の川となっていただろう。

NEXT ◆後半(2007年1月3日) 東急田園都市線橋梁(市が尾駅)〜鶴見川源流(町田市上小山田町)へ

PREV ◆特別編 河口調査(2010年12月18日)  鶴見橋 〜 河口(京浜運河)
    ご意見・感想はこちらまで