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◆2003年1月5日 籠坂峠〜三国山〜明神山
正月のある日、なぜか雪の中を歩きたくなった。正月といえば富士山であるが、一般人が真冬の富士山を登ることは許されていない。しかし、周辺の山から見ることはできるだろう。
というわけで、籠坂峠から三国山を経て明神山まで行ってみることにした。気候の良い時なら一般的なハイキングコースであるが、冬の積雪期はどうだろうか。ちょっと不安が残る。
御殿場駅からバスに乗り、山中湖の手前、籠坂峠で降りると、そこは白い世界である。
1 籠坂峠から三国山へのハイキングコース入り口
積雪量はそれほど多くなく、これなら軽アイゼンがあればなんとかなりそうである。籠坂峠の標高は1104mだ。早速歩き始める。
2 積雪の林
寒さは半端ではないが、青空と一面の雪景色はなんとも気持ちがいい。道はなだらかで踏み跡もありなんの苦労もなく歩ける。
3 籠坂峠から大洞山へ その1
4 大洞山と三国山のなだらかな山容
5 アザミ平付近 その1
アザミ平はひろびろとしたなんとも爽快な場所である。雪があったほうがかえって綺麗かもしれない。
6 アザミ平付近 その2
7 アザミ平から大洞山へ
植林地の鹿避けの柵と富士の斜面の向こうには、壮大な光景が広がっていた。
8 愛鷹山と駿河湾を望む
1383mの大洞山に到着した。380mしか登っていない。
9 大洞山山頂
箱根の眺めも素晴らしい。10の写真では、左のポッコリ突き出たピークが矢倉岳、その右、なだらかな斜面のピークが明神ヶ岳、その右の反り返った山が金時山、木の枝の向こうの一番高いところが神山他の中央火口丘である。
10 大洞山から箱根を望む
快適な雪道が続く。
11 大洞山から三国山へ
12 づな坂峠
13 三国山山頂
14 三国峠 その1
三国山から少し下ると三国峠である。立派な道が通っており、神奈川県と静岡県の県境でもある。道はご覧のとおり見事に凍っており、普通のタイヤでこの峠を越すのは無理だろう。
15 三国峠 その2
ここから見上げる明神山は、木が生えていないカヤト草原で、視界が開けているので山頂まで簡単に登れそうな気がする。
16 三国峠から明神山を望む
山腹を、雪を踏みしめながら一歩一歩登っていくと、左手に富士山がその雄大な姿を現した。とても言葉や写真では表現しきれないほどの感動的な光景が目の前に広がっているのだ。
17 明神山山腹から富士山を望む
18 明神山山頂 その1
頂上に着いた。周りを遮るものは何もなく、強風が吹いている。立っているのがやっとで、その寒さは半端ではない。服を着ていなければ数十分で凍死しそうな感じだ。
19 明神山山頂 その2
風を遮るものが何も無いので、祠の風下で自分の体を風よけにしながら携帯コンロでお湯を沸かして、カップラーメンを食べる。これこそが、この世で一番うまい食べ物であろう。
ちなみに、ガスボンベ式の携帯コンロでは、気温が低いと液体がうまく気化しないため、ボンベを熱で温める特殊な器具を使うのである。
ここからの景色の素晴らしさは、言うまでもない。寒さに震えながら撮った写真を見ていただくほかないが、現実の光景はこの何倍も素晴らしいことだけは強調しておく。
20 明神山から山中湖を望む
21 明神山から河口湖の後背山地方面を望む
22 明神山から石割山方面を望む
23 明神山から御正体山、西丹沢方面を望む
最後は富士山である。この姿を見ると日本人の昔からの異常な富士山好きが理解できるというものだ。
24 明神山から富士山を望む
平野に降りて、凍った道を歩いて旭日丘までいく。バス停で待っている間は、あまりの寒さのために体の震えが止まらなかったが、バスの中で蘇生して御殿場駅に着いた。冬の小さな冒険であった。
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