鶴見川探訪               

     多摩丘陵の谷戸を源流として、主に横浜市北部を流れ、鶴見区で東京湾へ
後半(2007年1月3日)     東急田園都市線橋梁市が尾駅)〜鶴見川源流(町田市上小山田町)


 水源シリーズ第1弾「鶴見川探訪」の後半である。今回はいよいよ、源流にせまる。最初の一滴を見届けられるのか、源流は果たしてどんなところなのか。..


 今日は前回の終点、市が尾駅に再び降り立ち、上流を目指す。下の地図でわかるように、鶴見川は青葉区の田園地帯を流れている。では出かけよう。




  東急田園都市線の下の人道橋から上流側を見ると、国道246号線が川を跨いでいる(写真1)。新川間橋である。ここは横浜青葉ICに連絡している交通の要所だ。コンクリートで固められているものの心なしか水が清らかになっている気がするのは錯覚だろうか?(写真2)。

 1 国道246号線新川間橋を望む               2 川面
   

  
田園風景の中で黒い鳥が羽を広げていた。川鵜?(写真3)

   
3 川鵜?                      4 川間橋遠景
   

  高校の裏手には、スロープのある親水施設があり川縁に降りることができる。ここでは夕方になると高校生が楽しく語らっていそうだ(写真5)。
そして黒須田川合流地点を通過する。このあたりは青葉区の田園地帯でのんびりとした風景だ。

  5 川縁の親水施設                   6 黒須田川合流地点
   

  7 宮前橋遠景                      8 鴨志田川合流地点
   



  このあたりは、小さな橋がたくさん架かっている。

  9 常磐橋                      10 鴨志田橋
   

  11 河内橋遠景                    12 寺家橋
   

 水車橋とは印象的な名前だ。昔、水車が廻っていたのだろうか。ここは真福寺川合流地点でもある。

  13 水車橋                      14 真福寺川合流地点
   

  15 恩廻橋遠景                    16 麻生川合流地点と麻生橋遠景
   



 麻生川との合流地点は親水公園になっており、川面へ降りることができる。川に降りて撮ったのが写真18。

  17 麻生川合流地点親水公園             18 親水公園川面から上流の麻生橋を望む
   

 19 麻生橋、四ツ木橋間の遊水施設           20 四ツ木橋
   

 このあたりは、下水道処理水の流入は少ないのだろうか、水はかなり澄んでいる。河床は写真21のように流れに沿って不思議な凹凸がある。自然の岩盤が浸食されたものだろうか。かなり上流まで続いていた。

  21 河床                       22 子の神橋
   

  真光寺川合流地点にも親水公園がある。

  23 精進場橋                      24 真光寺川合流地点と開戸親水広場  
   

  25 岡上橋                      26 宝殿橋
   



 ここでは、川は小田急線と平行しており、鶴川駅のホームが見える。久々の市街地だ。

  27 本村橋                       28 睦橋
   

 29 川井田人道橋                    30 大正橋
   

 写真31は、昔の小川だったのだろうか。現在は地表には水が流れていないようだ。やがて小田急線の下を潜る。

  31 水路?                       32 小田急線の橋梁
   

  写真34の場所は、半円形に窪んだ親水施設があり、鴨にエサをやっている人がいた。実に楽しそうである。多分あのおじさんの生き甲斐の一つになっているに違いない。

 33 川井田橋                     34 親水施設で鴨にエサをやるおじさん
   

  35 下川戸橋                      36 八坂橋
   



  そろそろ鶴見川も上流域に入ってきた。このあたりは町田市の北部で、昔はずいぶんと田舎だった記憶があるが、今では住宅地といっても良いだろう。写真39にまた半円形の親水施設がある。東京都?はこのタイプが好きなようだ。結構おしゃれな家もある。

  37 弁天橋                       38 住吉橋
   

  39 住吉橋、関山橋間の親水施設             40 関山橋 
   

  41 春日橋                       42 春日橋先の親水施設
   

  国士舘大学の下になるのだろうか、写真43の様にきれいな小川が流れ込んでいた。

  43 湧水の小川                     44 大蔵橋
   



  45 川縁の散策道                   46 袋橋
   

  47 新袋橋                       48 参道橋
   

 写真49〜51の地点は流路が直線的に改修されていた。写真49は下流から上流側に向かって撮ったものであるが、左側が旧河川、右側が新河川である。旧河川は、写真50の様に蛇行しており、なかなかワイルドな雰囲気である。両河川は上流で分流しており、現在は2つの川が平行している。写真51の地点がちょうどその中州になっている部分である。工事や橋の状況からみて旧河川が埋め立てられる感じでもないようだ。なお、新河川はまだ地図には載っていない。

  49 河川改修による旧河川(左)と新河川(右)      50 蛇行する旧河川
   

  51 中州と丸山橋遠景                  52 丸山橋から上流側 

   



 丸山橋から上流は鶴見川沿いに歩ける道が無くなってしまった。紆余曲折、忠生の新興住宅地に迷い込んだりしてやっとの事でたどり着いたのが、幹線道路の図師大橋(写真56)である。

  53  鎧橋から上流側                  54  宮川橋付近の蛇行
   

  55 無名の橋から上流側                 56 図師大橋から上流側
   

  このあたりはしばらく川沿いに歩くことができた。

  57 地神塔                       58 図師町付近 
   

 このあたりは、川が田んぼと丘陵の縁を流れており、近づけないので、しばらく道路を歩く。写真59の様にのんびりした田園丘陵風景である。櫻橋という小さな橋は、橋の銘も旧字体で、かなり歴史がありそうな橋であった。

  59 小山田緑地付近の風景               60 櫻橋から上流側
   

 いよいよ、最上流部にさしかかり、流量も小川といった方が良いほどになってきた。ここはもう源流域がある上小山田町である。

  61 新竹之内橋                      62 小山田地区を流れる鶴見川
   



 写真63だけをみると北海道といっても通じるくらいの景色になってくる。写真64がバスの終点の小山田バス停付近の鶴見川だ。ここから道は急に細くなり、やがて写真65の看板を見る。もうすぐだ。

 63 小山田地区の丘                  64 小山田バス停付近
   

 65 上小山田の源流の道標                66 上小山田地区を流れる鶴見川源流域
   

 もう完全な小川、清流である。ほとんどが湧水なのであろう。この谷戸にはまだ田んぼが残っており、農業用水路としても機能しているはずだ。
 そして、ついに写真67の源流の泉に到着した。公園のように整備され、この日は夕方にもかかわらず自転車の親子連れがいた。
 なかなか良い雰囲気である。
 写真68がその泉で、やや左のモヤモヤしたところが湧水が湧いているところだ。ただし、この上流には写真69の様にさらに源流とも言うべき水路があり、本当の源流はもっと上にあるようである。聞くところによると分水嶺の道路の下から湧いているらしい。また、一説によるとこの源泉の泉は人工的なものではないかとの疑いがある。
 しかし、もう暗くなってきたので、一応これで源流までたどり着いた事にした。

 67 源流の泉全景                   68 源流の泉
   

      69 町田市による源流の泉の解説
     

 70 さらに上流の源流                 71 小山田バス停(終点)
   

 帰りはこのバス停から町田駅まで帰った。ここからは淵野辺行きも出ている。

 2006年から2007年にまたがる2日間にわたって、鶴見川のほぼ全体を歩いてみた。典型的な都市河川で、水質浄化や治水には苦労しているようだが、自然もそこそこ残っており、景色もバラエティに富んでいて、歩いても大変楽しい川であった。
上流域を除けば河川沿いの歩道も整備されており、散歩やハイキングにも適している。よかったら皆さんも訪れてみては?

 このサイトを公開後、本当の源流はもっと上流だという、ごもっともなご意見をいただいた。そこで、1年後に改めて調査を行い、その結果を特別編として追加することにした。

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