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山手線一周(後編)
山手線に沿って徒歩で一周してみる そこにある東京の本当の姿 |
◆ 2014年3月21日
前回は、東京駅から下町の駅を経て池袋駅、そして目的地の新宿駅と山手線を半周したわけであるが、今日はいよいよ残りの南半分、つまり、新宿駅から渋谷駅、品川駅と歩き、東京駅へゴールしたい。
ネット上の山手線一周の既存のレポートでは、大崎駅から品川駅までの道がわかりにくい、という意見が多いようだ。第1回目の山手線一周でも経験したが、大雑把に幹線道路を歩くだけであれば、地元に住んで土地勘のある人なら、地図なしでも行けるかもしれない。しかし、このサイトのように、路地を歩いてでも出来るだけ山手線の線路に近いルートで一周するという場合は、事前のルート設定と地図(または現在位置のわかるスマホ)などが、絶対に必要である。これは、都会の川を遡る時と全く同じである。逆に言えば、地図読みと現在地を間違えなければ、道に迷うことはないといえる。
都会では、ランドマークが多く、しかも、山手線の駅というわかりやすい現在地確認地点をたどっていくので、歩ける道が限られていて容易にルート修正ができないアウトドアフィールドよりもずっと簡単である。遭難などの危険もなく気楽だが、交通事故だけは注意しなければならない。とは言っても、飛ばす車もなく、歩道も整備されているので田舎よりもずっと安全である。
JR東日本ウェブサイトより
湘南新宿ラインに乗って、9時30分に新宿駅に降り立つ。世界一の乗降客数を誇る駅である。駅は、複雑で何しろデカイ。正直、案内板がなければ迷うのは必須である。東口にはライオン広場というところがあるが、このライオンは、渋谷のハチ公と違ってあんまり有名ではない。ここは、東口アルタ前の広場といったほうがとおりが良さそうである。
1 新宿駅東口ライオン広場 2 新宿駅東口
山手線の内側、つまり東側を南へ歩きはじめる。甲州街道のところにあるのが南口である。
3 東口から南へ 4 新宿駅東南口 9:41
5 ホームレスへの警告 6 新宿タカシマヤ
南口のさらに南に新南口があり、駅の上に蓋をして新しい街が作られようとしているが、まだ工事中である。甲州街道を過ぎるとタカシマヤタイムズスクエアである。
タカシマヤタイムズスクエアは、高島屋新宿店が入る他、東急ハンズなどもある複合商業施設だ。その南側には別館の紀伊國屋書店があるが、このあたりは写真で見ればわかるように、いやに広々としてキレイだ。ここは、旧新宿貨物駅の跡地なのだそうだ。
7 紀伊國屋書店へ 8 NTTドコモ代々木ビル
そして、トンガリで遠くからもよく目立つドコモのビルが間近になった。このビルのデザインには存否両論あるだろうが、摩天楼の劣化版で醜いという意見が多いようだ。残念ながら、私も同意見である。このビルの名前は代々木となっているが、ここはもう新宿ではないのだろうか。
バスターミナルはとても混んでいた。3連休の初日なんでまあ、当然だろう。北の観光地に向かうお客さんで、これから旅に出る喜びと興奮でどの顔も輝いている。
9 新宿駅JR高速バスターミナル 10 代々木駅(東側)
9:57
バスターミナルを過ぎると、代々木駅の入口があった。近い。近すぎる。実は、新宿駅の新宿湘南ラインのホーム南端と代々木駅の山手線ホーム北端の距離は、たった100mしかないのである。
そして、その先には踏切があった。山手線の踏切は一箇所だけということだったが...よくみると山手貨物線、つまり、湘南新宿ラインや埼京線の線路である。旅客用の山手線は、頭上で立体交差をしている。
11 山手貨物線厩道踏切 12 踏切から原宿・渋谷方面を望む
踏切を渡ると代々木駅の西側にでた。
13 代々木駅(西側) 10:00 14 明治神宮北参道口石標
線路沿いを南に、明治神宮を目指そう。
15 明治神宮へ その1 16 明治神宮へ その2
緑の杜、明治神宮に着いた。茶色の落ち着いた建物は、神社本庁だ。
17 神社本庁 18 明治神宮北参道鳥居
明治神宮の東端の道を歩く。
19 明治神宮を南へ 20 神宮会館
21 伐採作業
樹木が多い深い森である。とても都心にあるとは思えない。線路際で伐採作業をしていたが、枝が線路内にかぶらないようにしているのだろうか。
22 明治神宮文化館
23 明治神宮の樹林
原生林のような森が広がっている。元々はあの加藤清正で有名な肥後加藤家の別邸、その後、彦根藩井伊家の屋敷であったものが、明治政府に献上されて御料地となっていた。明治天皇の崩御に伴い、神社となり、植林が行われたらしい。しかし、人工林とは思えない樹相である。杉だけの単調な林ではなく、広葉樹を中心とした極相林を目指したというのだから、当時としてはかなり進んだ考え方だったんだろう。
そして、森の反対側に唐突に改札口が現れた。ゴーストタウンの駅のようなガランとした駅である。原宿駅の臨時改札口だ。初詣の時はここが使われるのだろうか。
24 原宿駅臨時口 10:35 25 明治神宮南参道鳥居
明治神宮の森の南端に着いた。外国人観光客で賑わう南参道の鳥居は、神秘的とも言える威厳がある。なにしろ、明治天皇を神とする神社の堂々たる森の入口である。歴史的にも、明治から大正にかけてが、天皇の権威が最高潮に高まり、ついには神と崇められた時代であったことを象徴している。しかし、天皇の神格化が行き過ぎて太平洋戦争に繋がったこともまた、忘れてはいけない事実である。
神宮前にの広場に繋がっているのが、石塔が象徴的な神宮橋である。
26 神宮橋 27 神宮橋から原宿駅を望む
28 神宮橋解説
神宮橋で山手線を渡って東側に出ると、そこが原宿駅前だった。全国の純朴な少女たちのあこがれの地である。
29 原宿駅 10:40
人の流れは表参道や竹下通りに向かうが、ここはグッとこらえて、再び山手線の西側を南下する。歩道橋から見える特徴的な屋根の巨大な建物は、代々木体育館である。いうまでもない前回の東京オリンピックのメイン会場の一つだ。
30 国立代々木競技場第一体育館
31 歩道橋から水無橋を望む 32 水無橋から渋谷方面を望む
4本の線路は山手旅客線と貨物線である。貨物線は、埼京線と湘南新宿ラインの線路として利用されていることはご承知のとおりである。
33 水無橋解説 34 渋谷駅へ その1
水無橋から線路沿いを渋谷駅へ向かおう。人も少なく、広々として開放的な雰囲気である。体育館やNHKが見える。下り坂だ。
35 岸記念体育会館とNHK放送センター 36 謎の踏切?
フェンスに遮られて入れないが、写真36のような踏切に似た場所があった。ここが過去に踏切だったのか、それとも業務用の施設なのかはわからなかった。
37 渋谷駅へ その2
このあたりは、ゆるい下り坂になっており、原宿では橋の下を通っていた山手線が、いつのまにか道路よりも高い位置になっていた。さっそく、地形を見てみよう。
一目瞭然である。原宿の台地から渋谷の低地に向かって下っているのだ。渋谷は、その名のとおり、谷である。
38 ファイヤー通り その1
少しずつ街が華やいできた。エネルギーにあふれた若者の匂いがする。
39 渋谷消防署 40 ファイヤー通りの女の子
ファイヤー通りの由来となった渋谷消防署を過ぎると、いよいよ渋谷の街である。
41 ファイヤー通り その2 42 ファイヤー通り その3
日本一有名なCD屋さんやファッションビルが立ち並ぶ。道行く若者や外国人もファショナブルに感じるのは気のせいだろうか。
43 タワーレコード渋谷店 44
西武A館
ファイヤー通りから線路沿いの路地に入り、突き当たると、そこは人が多いことで世界一有名なスクランブル交差点である。渋谷駅前交差点だ。いつもは、肩をぶつけ合うようにして渡るこの交差点も、今日は心なしか人が少ない気がする。
45 線路沿いへ 46 渋谷駅前交差点
47 東急5000形電車 48 忠犬ハチ公像
こちらは、世界一有名な秋田犬の銅像である。待ち合わせスポットだったはずのハチ公前も、いまや外国人観光客の記念撮影スポットになってしまったのには、驚いた。映画の影響が大きかったのだろう。
49 渋谷駅ハチ公口 11:07 50 井の頭線渋谷駅
ハチ公は渋谷駅の改札口の名前になるほどの大きな存在になってしまったが、こちらのモヤイ像も、地元ではかなりの知名度である。
51 モヤイ像 52 モヤイ像解説板
日本の若者文化の象徴として発展してきた渋谷は、やはり活気にあふれていた。
53 渋谷駅西口駅前 54 セルリアンタワー
55 玉川通りと渋谷駅 56 玉川通りを右折する
渋谷駅前の歩道橋を渡り玉川通りを右折して、再び山手線を左に見ながら南へ向かう。
57 恵比寿駅へ その1 58 古い商店街
ポッカリと異次元空間のように残った古い商店街を抜けると、東急東横線の鉄橋が見えてきた。もちろん、現在は地下化され取り壊し中である。
59 旧東急東横線鉄橋 60 東急東横線の取り壊し
塀の上から代官山に続く東横線跡地がどうなっているのか写真を撮ってみた。この一等地ではあるが細長い土地をどのように利用していくのだろうか。興味がもたれる。
61 旧東急東横線跡地 62 恵比寿駅へ その2
殺風景な線路沿いの道が再び賑やかになってきた。次の駅は恵比寿駅である。
63 庚申道ガード 64 恵比寿駅へ その3
65 恵比寿駅 11:42 66 恵比寿像
恵比寿駅前には恵比寿様がいたが、ハチ公やモヤイ像と違って、待ち合わせ場所になっているワケでもなく、全く注目されていないかわいそうな神様である。
ところで恵比寿という駅名の由来だが、なんとあのエビスビールに由来するのだという。駅は元々ビール出荷用の貨物駅で、そのために恵比寿駅周辺が恵比寿という住所になったというのだから驚きである。トヨタがあったので豊田市になったのと同じ経過だということか。いや、会社名ではなく、ビールの単なる商品名が駅名や地名になったのだから、もっと凄いのかもしれない。たとえば、徳島市がポカリスエット市になるようなものだろうか。
そして、明治時代のブランドであるエビスビールが現在も売られているということも凄い。
67 恵比寿駅西口 68 恵比寿駅東口
11:53
恵比寿駅の北側で山手線の東側に移動し、駅前で小休止する。
そて、恵比寿駅から、駅名のルーツにもなったビールの聖地、恵比寿ガーデンプレイスへ向かおう。道は上り坂になる。下の図のとおりガーデンプレイスは台地上にあるのだ。
69 恵比寿ガーデンプレイスへ 70 恵比寿スカイウォーク
ガーデンプレイスへは、スカイウォークという動く歩道が作られている。
71 恵比寿スカイウォーク内部
説明するまでもないが、エビスビールをルーツとするサッポロビールの工場跡地の再開発地である。
72 恵比寿ガーデンプレイス その1
73 恵比寿ガーデンプレイス その2
もちろん、ビールも飲める。
74 恵比寿ガーデンプレイス その3
写真美術館の横を抜けてガーデンプレイスを出ると、交番があり、そこから坂道を下っていく。
75 東京都写真美術館 76 目黒警察署三田交番
台地上にいるので山手線は橋の下である。
77 目黒駅へ その1 78 目黒駅へ その2
線路沿いの道がないのでここでいったん東に向かう。坂を下って左折すると写真79のように山手線の下に出た。
79 目黒駅へ その3 80 目黒駅へ その4
ガーデンプレイスは台地上にあったが、ここは再び山手線を仰ぎ見る低地になっている。下図でみると、恵比寿駅と目黒駅の中間に、東側の渋谷川へ向かう小さな谷がはっきりとわかる。それがここである。
81 長者丸踏切 82 白金桟道橋から目黒駅方面を望む
再び台地上に登って、山手線が切り通しになると目黒駅である。
83 目黒駅東口 12:19 84 目黒駅中央口
12:20
85 五反田駅へ その1
目黒駅から五反田駅へは下り基調である。武蔵野台地の末端から目黒川が流れる低地に降りていくことがわかる。
森家の屋敷は森ヶ崎と呼ばれるその台地の末端にあった。
86 三日月藩森家上屋敷跡解説板
87 品川労働基準監督署 88 五反田駅へ その2
89 剣道用具店 90 五反田駅へ その3
91 渡邉ボクシングビル 92 桜田通り
桜田通りを横断すると五反田駅である。桜田通りはその名のとおり警視庁、いや、桜田門へ向かう道であるが、実は天下の国道1号線である。しかし、旧東海道ではない。
93 五反田駅東口 12:40 94 駅前のユニクロ
五反田駅は、大きな駅ビルもなく、山手線の駅にしてはどちらかと言えばみすぼらしいが、とてつもなく邪魔なユニクロが駅前を占拠し、開放感を損なっていて、さらに混沌としている。
95 五反田駅 96 五反田南公園
外国人の老人が太極拳をやっている公園の前を通って、線路沿いの裏道を抜けると、開放感あふれる開けた場所に出た。目黒川である。
97 目黒川
98 河畔のデリバリー 99 山本橋
河川改修と再開発による近代的だがやや温かみに欠ける綺麗な道が続く。
100 大崎駅へ 101 大崎フロントタワー
ガラスで出来た大きなオフィスビルが立ち並ぶのは、大崎駅前である。こんなに再開発が進んだのは、ここが工業地帯だったからだ。りんかい線や湘南新宿ラインの乗り入れもあって、山手線の中でも特に飛躍的に乗降客を伸ばしているらしい。
102 大崎駅前 103 大崎駅南改札口
13:00
大崎の再開発のシンボルとも言えるゲートシティ大崎へ寄り道してみよう。なんだか映画のタイムトラベルのようなゲートである。
104 ゲートシティ大崎へ
105 ゲートシティ大崎
106 ゲートシティプラザ 107 ウェストタワー
大崎ゲートシティを後にして、いよいよ山手線一周でも最難関といわれる品川駅へのルートをとる。この区間は、さすがに事前に念入りにルート選定をしてきたところである。これから、その山手線を最も忠実にトレースする難ルートが実際に徒歩で踏破可能かどうか、実証されるのである。
まず、山手線の黄緑色の電車を横目に見て、地下道に続く道を下っていく。
108 御殿山へ その1 109 御殿山へ その2
地下の三叉路につく。ここは歩道がなく注意して歩く必要がある。上を走っているのが山手線である。ここを右折したくなるが、直進が正しいルートである。再び地上に出ると線路が複雑に走っているのがわかる。
上の地図で大崎駅から山手旅客線と別れて南下している線路は、横須賀線の支線で、大崎駅で山手貨物線に繋がっている、すなわち湘南新宿ラインである。本当の横須賀線は東海道新幹線と並走してここで山手旅客線と平行して、品川駅から東京駅へと向かい、総武線と直通運転をしている。西へ向かう横須賀線と湘南新宿ラインは、途中で合流して品鶴線とよばれる旧貨物船に入り、横浜方面へと繋がっている。
110 御殿山へ その3 111 御殿山へ その4
写真111に写っている高架線は東海道新幹線と横須賀線である。
殺風景な工業地帯が残る道で、新幹線と横須賀線を潜ってそのまま線路と平行して東へ向かうと、写真112の地点にでる。道はそのまま山手線の内側に続いているが、ここで直進できるかどうかが事前調査でわからなかった部分で、賭けであった。結果は、通行可能だった。見事に賭けに勝ったのである。ただし、GPSでは、高架線などの衛星妨害物が多く、上の地図の軌跡でもかなり誤差がでているので、このルートを歩く方は注意していただきたい。
目黒川に突き当たって右折すると、御嶽橋である。ここは、第一三共専用の入口のようになっていた。
112 御殿山へ その5 113 三嶽橋
114 三嶽橋から目黒川上流を望む 115 三嶽橋由来解説板
三嶽橋を渡り、左折して目黒川を遡るとすぐにガードがあるが、これが、山手線、東海道新幹線、横須賀線である。東海道本線は、まだ合流しない。
116 山手線の内側へ 117 御殿山通り その1
ガードを過ぎて、大きなビルの手前をすぐに右折すると、坂になる。
大きなビルは神戸製鋼本社でその横の坂道を御殿山に向かう。上の地形図でみると、大崎駅を出た山手線がカーブして北上するところで横切っている高地が御殿山である。目黒方面から伸びている武蔵野台地の最南東端である。
ついでに、この御殿山から北に続く、品川駅の西側にある台地の縁をみていただくと、きれいな弧を描いていることに気がついていただけるだろうか。そう、波打ち際を想起させるこの形が、ここが海岸線であった証拠である。
118 神戸製鋼所東京本社 119 御殿山通り その2
120 御殿山の山手線切り通し
御殿山の坂道を登って行くと、写真120で山手線の切り通しに突き当たる。御殿山の最高地点である。海抜は15mから20mくらいだと思われる。
ここにはチェーンが張ってあり、立ち入り禁止らしいが、別の看板には「建築基準法に基づく総合設計制度により設けられた公開空地で歩行者が日常自由に通行又は利用できるものです。」と書いてあったので、一般人の通行はできるらしい。もし、通行できないとしたら法令違反である。
さて、この丘の上に立つのが御殿山ハウスである。みるからに高級そうな低層マンションで、庶民を一方的に立ち入り禁止にするのもうなづける立地である。ちなみにネット上の賃貸情報によると家賃は420,000円〜570,000円なので、普通のサラリーマンだと給料を全額つぎ込むことになりそうだ。
121 御殿山ハウス
122 御殿山庭園 その1 123 陸橋から御殿山の切通しを望む
御殿山からは大崎方面から切通しのカーブでこちらに向かってくる山手線や新幹線が見える。ここは森トラストの管理らしいが、眼下に公園があり、その先に道が続いているので、歩いてみよう。
124 陸橋から品川駅方面を望む 125 東京マリオットホテル
126 御殿山庭園 その2 127 御殿山トラストタワー横
128 グローリア・チャペル横 129 東京都道317号へ
東京都道317号環状六号線山手通りの新八ツ山橋にでた。その先は八ツ山橋である。そのまままっすぐ行けば品川駅である
が、それでは芸がないので、いったん橋を渡って線路の東側に出てみよう。
130 新八ツ山橋前交差点 131 八ツ山橋前
132 八ツ山橋旧東海道標識 133 八ツ山橋を渡る
ここは、旧東海道である。海岸沿いに道が続いていたのだ。
134 京急品川第1踏切 135 京王品川ビル前
こちらは再開発が終わり高層ビルがたくさん建っている。
136 品川駅へ その1 137 品川駅へ その2
やがて品川駅港南口に出た。港南口のビルからホームへ通路が続いているが、外からみると写真138のようになっていることを発見した。二つのビルがここで繋がっているわけで、何気なく通っている通路もこんなになっているとはわからないものである。
138 品川駅港南口 その1 139 品川駅港南口 その2
140 品川駅港南口 その3 141 品川駅港南口 その4
港南口についたので、先ほど外から見た通路を通って、反対側に出てみよう。
142 品川駅港南口 その5 14:04 143 品川駅北口新幹線乗り場
接続部分は写真144のようになっているがよくみるとタイルの方向が食い違ってビルの継ぎ目なのがわかるが、よっぽど意識しないと気がつかない。大抵の人は一つのビルだと錯覚しているだろう。接続部分にもガラスが嵌めこんであり、よくみると写真145のようになっている。
144 品川駅内通路のビル接続部分内側 145 ビル接続部分の外側
146 品川駅自由通路 147 品川駅北改札口
自由通路を通り抜けて高輪口に出た。
148 品川駅中央改札口 149 品川駅高輪口
14:09
昔の海岸線である国道15号線を北へ向かう。
150 田町駅へ その1 151 日本橋6km標識
152 京急品川バスターミナル 153 高輪大木戸跡
信じがたいが当時は海岸線にあった高輪大木戸である。
154 高輪大木戸跡解説板
155 田町駅へ その2 156 札の辻交差点
157 田町駅へ その3 158 地下鉄三田駅
159 田町駅前歩道橋 160 田町駅三田口 その1
14:43
田町駅に到着した。そろそろ疲労感が増してきたが、まだ終着駅までかなりある。頑張ろう。
161 田町駅三田口 その2 162 三菱自動車工業本社ビル
現在三菱自動車のビルがあるところが、江戸の旧薩摩藩邸である。西郷隆盛と勝海舟の会談場所としての碑が建っている。
163 田町薩摩藩邸跡 164 本芝公園
165 浜松町駅へ その1 166 芝橋架道橋
田町駅から線路沿いの路地を歩き、突き当りを右折して海岸側に移動する。
167 東京モノレール羽田線 168 旧海岸通突き当り芝浦運河
この道は旧海岸通という名がついていて、なんだか無性に歩いてみたくなったのである。突き当りには、海岸線の名残である写真168の場所があった。
169 浜松町駅へ その2 170 東芝本社前緑道
このあたりは整備されたきれいな道が続く。その庭園風遊歩道を歩いて行くと右手に大きなビルがあった。東芝本社である。
171 東芝本社 172 浜松町駅へ その3
突き当たると屋根付きの大きな歩道橋がある。まるで東芝社員のために作られたような、雨にぬれることのない、浜松町駅に続く快適な通路である。
173 新浜橋 その1 174 新浜橋 その2
175 新浜橋から旧芝離宮恩賜庭園を望む
176 旧芝離宮恩賜庭園解説板
浜松町駅についた。となりは世界貿易センタービルである。子供の頃に、このビルが霞が関ビルを抜いて日本一高いビルになったと騒がれていたことを思い出した。
177 浜松町駅南口 15:22 178 世界貿易センタービル入口
179 世界貿易センタービル 180 浜松町駅北口
15:25
東京タワーが見える景色は、なぜか哀愁を覚える。
181 浜松町駅から見る東京タワー 182 地下鉄大門駅
183 新橋駅へ その1 184 突き当りを山手線の外側へ
線路沿いを歩いて再び山手線の外側に廻る。
185 新銭座ガード 186 東京ツインパークス前
ここは、ウォーターフロント開発によって出現したきらびやかなビルが立ち並ぶ街である。
187 ゆりかもめ汐留駅 188 汐留のビル街
189 ロイヤルパークホテルと日本テレビタワー
実は、歩いている時はここが日本テレビだとは知らなかった。ただ、イベントのようなものをやっていて騒がしいビルだな、と思っていたら、テレビ局だと書いてあってなるほどと納得したのである。
そのまま第一京浜を渡って川流沿いに新橋駅まで行こうとしたら、渡れなかった。仕方なく少し戻って、ゆりかもめの下で第一京浜を渡ると、もうそこは新橋駅である。
190 日本テレビタワー 191 第一京浜を渡る
192 新橋駅汐留口 15:50 193 ゆりかもめ新橋駅
194 新橋駅前のSL車輪モニュメント
鉄道発祥の地だ。
195 車輪解説板
196 新橋駅銀座口 15:52 197 有楽町駅へ その1
新橋駅から有楽町駅へ向かうガード下は、サラリーマンのちょい飲み的な独特の雰囲気があって、なかなか楽しい路地である。
198 新橋駅北側のガード下 199 有楽町駅へ その2
200 有楽町駅へ その3 201 かき小屋
202 うずたかく積まれたかき殻 203 有楽町駅へ その4
ビルの通用口のドアを見たら、帝国ホテルと書いてあった。表へ回ると本当にあの帝国ホテルだった。
204 帝国ホテル通用口 205 帝国ホテル
206 有楽町駅へ その5 207 ガード下のもつやき屋さん
平日だと、日本を動かしているスーツ姿のオッサンが闊歩する街なのだろうが、今日は祝日で、のんびりと歩く若い人も多い。
208 地下鉄日比谷駅 209 有楽町駅へ その6
210 有楽町駅へ その7 211 有楽稲荷神社
212 有楽稲荷神社解説板
昔のそごうの雰囲気を今に残すビックカメラの鋭角的なビルのシルエットが目に入ると、もう有楽町駅である。
213 有楽町駅前 214 有楽町駅日比谷口
16:10
なんと、ガード下は飲み屋ではなく、ビックカメラの店舗になっていて驚いた。
215 ビックカメラアウトレット 216 有楽町駅中央西口
16:12
なんだか少し高級になってきたガード下の店を眺めつつ、北へ向かう。旧都庁であった東京国際フォーラムを左手に見る。
217 東京駅へ その1 218 東京国際フォーラム
219 東京駅地下京葉線入口 16:17 220 壁に映る枝のシルエット
突然東京駅の標識が現れた。京葉線に続く地下通路の入口らしい。
陽が傾いて、木々の陰が店の壁に映って、パリの夕暮れのような.....と書いていて自分で恥ずかしくなったので、やめておこう。
221 はとバス乗り場 222 はとバスチケット売り場
そして、はとバス乗り場である。延々と続いていてかなりたくさんの乗り場があることを初めて知った。切符売り場や待合室は山手線のガード下である。
はとバス乗り場を過ぎると、東京駅の赤いレンガが迫ってくる。
223 東京駅と丸の内オフィスビル群 224 東京駅舎南端部
だいぶ陽が傾いた春の夕刻、ついに東京駅丸の内南口に到着した。山手線完周の達成の瞬間である。
225 東京駅丸の内南口 16:22 226 東京駅丸の内南口改札
227 東海道線車内での反省会
GPSによる本日の歩行経路 (所要時間:6h53m 歩行距離:39.2km 歩数:38103歩)
順位 |
駅 名 |
乗降客/日 |
対新宿比 |
|
順位 |
駅 名 |
乗降客/日 |
対新宿比 |
|
順位 |
駅 名 |
乗降客/日 |
対新宿比 |
1 |
新 宿 |
742,833 |
100.0% |
|
11 |
浜松町 |
153,104 |
20.6% |
|
21 |
原 宿 |
71,472 |
9.6% |
2 |
池 袋 |
550,756 |
74.1% |
|
12 |
田 町 |
145,724 |
19.6% |
|
22 |
代々木 |
70,418 |
9.5% |
3 |
渋 谷 |
412,009 |
55.5% |
|
13 |
大 崎 |
138,311 |
18.6% |
|
23 |
御徒町 |
67,737 |
9.1% |
4 |
東 京 |
402,277 |
54.2% |
|
14 |
五反田 |
130,633 |
17.6% |
|
24 |
大 塚 |
51,963 |
7.0% |
5 |
品 川 |
329,679 |
44.4% |
|
15 |
恵比寿 |
130,241 |
17.5% |
|
25 |
駒 込 |
46,988 |
6.3% |
6 |
新 橋 |
250,682 |
33.7% |
|
16 |
目 黒 |
103,033 |
13.9% |
|
26 |
田 端 |
44,155 |
5.9% |
7 |
秋葉原 |
234,187 |
31.5% |
|
17 |
日暮里 |
99,875 |
13.4% |
|
27 |
新大久保 |
41,545 |
5.6% |
8 |
高田馬場 |
201,765 |
27.2% |
|
18 |
神 田 |
97,779 |
13.2% |
|
28 |
目 白 |
37,684 |
5.1% |
9 |
上 野 |
183,611 |
24.7% |
|
19 |
西日暮里 |
94,884 |
12.8% |
|
29 |
鶯 谷 |
24,174 |
3.3% |
10 |
有楽町 |
164,929 |
22.2% |
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20 |
巣 鴨 |
76,249 |
10.3% |
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H24年 JR東日本の公式サイトより抜粋
今日は山手線の南側の半周であった。上の乗降客数の表でもわかるように、今日は山手線でもメジャーで華やかな駅が多かった印象がある。北半分がどちらかと言えば下町・庶民的・猥雑な雰囲気だとしたら、南半分は、高級・山の手・おしゃれで都会的な雰囲気と言ってもいいだろう。再開発によって飛躍的に発展し綺麗になった地区も多い。まさに日本を代表する都会の風景と言っても良いかもしれない。
山手線一周をする人が多いらしいが、ただ歩いたり走ったりするだけでなく、ゆっくりと散歩気分で東京の横顔を眺めて楽しむのも一興である。
関連サイト ◆山手線一周 前編(2014年3月8日)
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