榛名山 (榛名富士・掃部ヶ岳) 標高1449m 登山開始地点標高1100m   

  自分の足で登らない山シリーズ第27弾 カルデラ湖まで車で登れて、ロープウェイで山頂へ
 
◆ 2014年10月4日

 今日の自分の足で登らない山は、榛名山である。だれでも一度は聞いたことのある山であるが、どこにあるのかはあまり知られていないかもしれない。登山の対象としてもそれほど有名ではない。が、立派な活火山で、カルデラ湖まで車道が通じているのは、同じ群馬県の赤城山と似ている。
 しかも、ロープウェイが山頂まで通じているとくれば、一度登っておく必要がありそうだ。



 というわけで、圏央道から関越道に入り、渋川伊香保インターで降りる。伊香保温泉街を過ぎて榛名湖畔に着く手前にあるのが、榛名山ロープウェイである。標高はすでに1100m近くある。
 榛名山という固有の山はないが、榛名湖畔にある榛名富士が形からももっともシンボリックである。その榛名富士に架かっているのがこのロープウェイである。

  1 榛名山ロープウェイ榛名高原駅           2 榛名山ロープウェイ
   

 8時30分過ぎにロープウェイの駅に着いたが、まだ営業時間ではなかったので少し待った。



 8時40分にロープウェイが動き出したので本日最初の客として乗り込む。本当は営業時間は9時からで、早めに乗せてくれたのかもしれない。

  3 ロープウェイから榛名湖を見下ろす         4 榛名富士山頂駅
   

 高低差は269mで3分かからずに山頂駅に着く。駅の標高は、1366mだと書いてあった。さて、ここから山頂を目指す登山が始まる.....といきたいものだが、榛名富士の標高は1390.3mなので、山頂への登山道は写真5のような単なる遊歩道である。

  5 榛名富士山頂へ                  6 富士山神社鳥居
   

 8時50分、ほとんど足の筋肉を使うこともなく1390mの山頂に着いた。何の苦労もない分、感動もない。
 山頂には神社が建てられている。コンクリート製で古いものではない。残念ながら天気が快晴というわけではなく、雲が多いのが残念である。もちろん、時間が早いので誰もいない。

  7 富士山神社                    8 山頂から相馬山方面を望む
   

 9 神社縁起


 ロープウェイの開通とともに再建された神社らしい。榛名富士の信仰による登山は明治時代に盛んに行われたが、その後廃れてしまった事が縁起に書かれている。



 まあ、それにしてもイージーな登山である。いや、登山ですらないだろう。

  10 山麓から榛名富士を望む             11 榛名湖畔
   

 まだ時間は9時過ぎなので、榛名湖を見てみよう。榛名山はもちろん火山なので、榛名富士が中央火口丘で、榛名湖がカルデラ湖ということになる。
 榛名湖も見たので、温泉によってから帰ることにしよう.....というのでは、あまりにも中身がなさすぎる。

  12 榛名湖から掃部ヶ岳を望む            13 登山口駐車場
   

 いくら楽をする登山シリーズとはいえ、これでは登山でもなんでもないではないか。そんな読者の批判に備えて、もちろんプランは考えてある。
 榛名山といえば、榛名富士が一番高いのかと思ったら、そうではなかった。榛名湖畔を挟んで、榛名富士の反対側にある掃部ヶ岳(かもんがたけ)という山が最も高くて、標高は1449mである。榛名富士よりも60m近く高いのである。その榛名山最高峰の掃部ヶ岳に登ってみることにしよう。湖を半周して湖畔の西側に廻る。
 登山口の駐車場はまだ数台の余裕があった。少し北に歩いたところに登山道の入口がある。

  14 掃部ヶ岳登山口                 15 硯岩へ
   



 地図に載っていた硯岩というピークがあるので、行ってみよう。

  16 硯岩分岐                    17 硯岩
   

 9時58分に硯岩に到着した。名前の由来は分からないが、岩の色と感触をみてなんとなく納得した。ここは、断崖絶壁であるため、展望台としての眺めが良いらしく、数名の登山者がいた。
 写真18の穏やかで美しい榛名富士と榛名湖の光景であるが、榛名富士の噴火時の様子を想像すると、それは恐ろしい光景であっただろう。古墳時代に噴火しているらしいので、いつ噴火してもおかしくない火山である。

 18 硯岩から榛名湖と榛名富士を望む


  19 硯岩から登山口方面を見下ろす          20 分岐に戻る
   



 分岐に戻って、掃部ヶ岳の頂上を目指す。

  21 山頂へ その1                 22 山頂へ その2
   

 階段もあるが、どちらかと言えば比較的なだらかな登山道である。

  23 山頂へ その3                 24 山頂へ その4
   



  25 山頂直下                    26 掃部ヶ岳山頂
   

 10時40分に掃部ヶ岳山頂に到着した。山頂はそれほど広くなかった。先客は駐車場でも見かけたご夫婦二人だけである。埼玉県に住んでいるので群馬県の山はよく来るらしい。天気予報で台風が来る谷間の今日は晴れの予報だったのに、と言っていたが、同感である。やはり、青空と曇り空ではテンションが違ってしまう。
 初老のうるさいグループが来てしまったので、下山する。この手のグループは、たいていは女性も数人入っているのだが、そうするとリーダー格の男性のテンションが高くて、見ていて可笑しくなるほどだ。まあ、これはオスの本能ともいうべきもので、自分もその立場になったら例外ではないだろう。

 27 山頂から榛名湖を望む


 12時前には榛名湖畔に下山した。温泉によっていくかどうか迷ったが、曇っているし、今夜はJリーグの試合もあるのでやめることにした。高速を飛ばして、結構早い時間に家に帰ることができた。



 榛名山はロープウェイを使えば、登山しなくても登れる山であった。

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