境 川 探 訪
多摩丘陵・津久井山地の谷を源流として、相模の国と武蔵の国の境界を流れ、江ノ島へ
◆
第4日目(2007年5月20日)
寿橋(JR橋本駅)
〜境川源流(町田市相原)
境川4日目である。全長約52kmという距離からみて3日で踏破できると考えていたが、予定どおりにはいかないものだ。しかし、その分のんびりと歩けるのでかえって好都合かもしれない。駅前からまっすぐに北へ向かうと寿橋で境川にぶつかる。寿橋から再開である。
橋本駅を降りるとそこは高層マンションの建つ都会だ。
1 橋本駅前
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寿橋から上流を望む
近所に花好きの住民がいるのだろう。写真を縮小したので絵のように見えてしまうのが残念だ。
3 寿橋上流 その1
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寿橋上流 その2
5 寿橋上流 その3 6 両国橋下(国道16号)
7 稲荷橋(八王子バイパス) 8 稲荷橋上流 相模原市元橋本付近
9 相模原市元橋本付近の蛇行
10 相模原市元橋本付近
横浜線を過ぎると相模原市と町田市は両方とも相原という住所になる。
11 横浜線橋梁 12 相模原市・町田市相原付近
13 相模原市・町田市相原付近の蛇行 14 相模原市・町田市相原付近
このあたりの境川は、町田街道の南側を蛇行しながら平行して東に向かって流れている。そのため、川岸の道はない。仕方なく町田街道を歩く。
15 八幡橋 16 白田橋から上流を望む
新田橋から上流は河川改修が終わっており、遊歩道がついている。蛇行を直線化したため、写真17の様に子供が遊べる環境ができたようだ。これは橋本付近と同様である。写真18の遊水池もおそらく蛇行していた弧の内側を利用したものではないだろうか。
17 新田橋上流 18 遊水池
地図では、川島橋から上流は蛇行しているが、写真19−21でわかるように最近改修されたようだ。
19 川島橋から上流を望む 20小松川合流地点(ゆうやけ橋)
ゆうやけ橋付近では3面ともコンクリートでがっちり固められてしまっているが、さらにその上流には写真21の様に環境に配慮した護岸工事がなされている。見た目はよいが、維持管理が大変だろう。
ゆうやけ橋を過ぎると景色が開けた。遠くの山々も見える。あの山の中に水源があるのだろう。このあたりの神奈川県側は広田という地名だがその名のとおり広い田んぼが広がっている。境川の水も灌漑用水に使われていそうである。
21 ゆうやけ橋上流 22 相模原市城山町広田付近
写真23はちょっとわかりにくいが、川が180度U字型に蛇行しているところだ。U字の内側の部分はごらんのように田んぼになっている。
23 相模原市城山町川尻付近の蛇行 24 風間小橋
このあたりになると水もだいぶ澄んできて、護岸もない自然の川の姿が見られる。
25 相模原市城山町川尻付近その1 26 相模原市城山町川尻付近の大きな蛇行
27 神奈川県と東京都を結ぶ(笑)名もない木橋 28 相模原市城山町川尻付近その2
おしゃれな家があったが、住所は一応東京都である。
29 川堺橋下流の洋風の家 30 川堺橋
川堺橋を過ぎると町田街道を離れていよいよ山の中へ入っていく。道沿いに立派な鐘突堂があった。
31 大戸観音堂 32 城山湖方面への道に平行する境川
写真33左側の本沢は城山湖をせき止めている城山ダムに続く沢である。もし、ダムが決壊するとこの沢に洪水が押し寄せるということだ。城山湖がなければ、こちらの方が距離が長かったかもしれない。城山湖へ続く道との分岐点にバス停と地蔵堂があった。ここを右折し、青少年センター方面へ向かう。
33 本沢合流地点 34 雨降の地蔵堂
地蔵堂の中に掛かっている札を読むと、この地蔵は1850年に安置されたそうで、当時は医者もいない山奥だった雨降というこの地で安産や疫病除けとして信仰されたらしい。ただし、地蔵堂そのものは平成になって作られた新しいものだ。なぜか心休まる山あいの里の風景だ。
35 上段木入橋から下流を望む 36 上段木入橋から上流を望む
ここでは茶畑が目立つ。やがて山中に自然観察用の木道が現れた。
37 宝沢橋 38 木道 その1
木道の奥にはフィールドアスレチックもある、森林公園になっていて、家族連れも多い。やがて、大地沢青少年センターにつく。
39 木道 その2 40 大地沢青少年センター
更に上に行くと、源流入り口の標識がある。すでに完全な沢になっている。親子連れがサワガニを捕っていた。
41 大地沢青少年センター上流 42 境川源流入り口の標識
43 境川源流の解説板(沢分岐点) 44 解説板の記述
解説板があり、ここで登山道は途切れる。さらに、水量の多い(といっても流れがかろうじて確認できる程度だが)右側の沢を詰める。そしてついに確認したのが、写真46の境川の最初の一滴である。
2007年5月20日 13:34 ついに境川源流をこの目で見ることが出来た。
45 右側の沢 46 右側の沢の最初の湧水確認ポイント
蛇行しているところもあり、アクシデントもあって4日もかかってしまったが、境川は文字通り相模の国と武蔵の国の国境を流れる川である。昔の架橋技術や治水からいって、相模川が境になりそうなものだが、なぜかこの川が過去も現在も国(都県)境である。
昔から蛇行がひどく治水には苦労しているようで、現在も河川改修や遊水池の建設が進められているようだ。
橋本から下流は、河川沿いの道が良く整備されており、サイクリングやウォーキングにもよく利用されている。横浜線や小田急江ノ島線が平行しており、交通の便も良い。なんといっても、最後に江ノ島が現れるというのも感動ものだ。
距離が長い分、流域は実にバラエティに富んでおり、歩いていて楽しかった。
境川探訪はこれで終わりだが、神奈川県一周の旅はまだまだ続く。
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