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◆ 2012年12月31日 道の駅箱根峠 〜 大観山
2012年も終わりを迎えようとしているが何故か箱根にいる。
外輪山は、箱根峠から鞍掛山に向かい、そこを南端として今度は北東に進路を変えてそのまま直線的に小田原に向かっている。今日は、その箱根峠からの出発となる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Hakone-map_01.pngより改変
朝起きたらすでに7時だった。小田原駅に着いたらちょうどバスが出るところだったのであわてて乗り込む。箱根町行きのバスに乗りたかったが、これは元箱根経由箱根園行きのバスである。まあ、元箱根からブラブラと歩けばいいだろう。
1 元箱根 2 芦の湖畔遊歩道
元箱根についた。曇って風が強く寒い。朝出る前に確認した今日の小田原・箱根地方の天気予報は、日中は晴れであるが現地ではどうも話が違う。後から下の衛星写真を見てみると、関東地方南部にはおもいっきり雲がかかっているではないか。
3 恩賜公園 4 箱根関所資料館
5 箱根関所 6 関所から見る鞍掛山
恩賜公園、関所を通り抜け湖畔を西へ向かう。
7 箱根駅伝ミュージアム 8 駅伝テレビ中継の準備
そういえば、明後日は箱根駅伝である。ここが注目を浴びる往路ゴール、復路スタート地点だ。いつのまにか、駅伝の博物館まで出来ている。
9の場所では、お父さんが、顎を上げて苦しそうに首を振りながら、両手を上げてゴールに走りこんでいた。奥さんがその一部始終を写真に撮っている。完全に駅伝選手になりきっているお父さん、おバ○...いや、楽しい家族である。多分、年末年始は箱根に泊まって、駅伝を見物するのだろう。
9 駅伝往路ゴール地点 10 箱根やすらぎの森入口
県境一周では、箱根峠に行くのに、かなり遠回りをさせられたが、そのおかげで今回は、下の道の駅で足跡をつなげることができる。国道1号線を今日のスタート地点である道の駅箱根峠に向かう。
11 道の駅箱根峠 12 道の駅から中央火口丘を望む
道の駅に到着。確実に一筆書きをつないだ。下りは旧街道を通ってみよう。
13 箱根旧街道入口 14 旧街道解説板
15 挟石坂解説板 16 箱根旧街道 その1
17 箱根旧街道 その2 18 箱根旧街道 その3
江戸時代そのままの石畳と杉並木が残っている。トレッキングシューズでも歩きにくい。昔の人は、ここをわらじで上り下りしたのだから、さぞかし足の裏が痛かったとおもう。
19 釜石坂解説板 20 箱根旧街道 その4
21 箱根旧街道 その5
湖畔近くの集落に降りてきた。
22 箱根旧街道と石仏群解説板
23 芦川の石仏群 24 椿ライン入口
再び湖畔に戻って、今度は鞍掛山へ向かう。箱根峠から鞍掛山の間は、ゴルフ場になっているため、残念ながら一般人は立ち入れない。県境一周では、鞍掛山の西側の県道を歩いたが、今回は、東側からアプローチしようと思う。
が、この道は湯河原へ向かう椿ライン、正式名は神奈川県道75号湯河原箱根仙石原線である。登山道はないので仕方がない。交通量が多く、飛ばしている車が多い。歩道もなく、そもそもこんな道を歩行者が歩いているとは思わないので、びっくりして慌ててハンドルを切るドライバーも多い。非常に危険である。服装やザックの色は派手にした方が良いと実感する。
25 箱根新道芦ノ湖大観インター 26 鞍掛山林道入口
鞍掛山へアプローチする唯一の林道がある。もちろん、一般車両は通行止めである。
27 鞍掛山へ その1 28 鞍掛山へ その2
外輪山の稜線に出た。雲が低く立ちこめ、気温が低く、しかも風が非常に強い。空が唸る音が不気味で、不安感でいっぱいになる。単独行だと、こういう時は精神が鍛えられる。寒さで手先が動かないが、なんとしても鞍掛山山頂をこの目で見るという一念で進んでいく。県境一周で迂回を余儀なくされたリベンジだ。
29 鞍掛山南の無線中継所 30 鞍掛山から駿河湾を望む
12時30分に山頂に着いた。標高は、1004m。高度計はちょうど1000mジャスト。電波塔の他にはなにもないが、展望台を作ったら眺めはよさそうである。
この原稿を書くために調べていたところ、衝撃の事実が判明した。過去に、ここ鞍掛山山頂までロープウェイが通じていたらしいのである。眺めが良いのも当たり前だ。そして、たった8年で廃止になった理由というのは、なんと天候による運休の多さだという。今日の天候をみれば、それは一目瞭然というものであろう。ここまでの道路もその管理用だったのかもしれない。
31 鞍掛山山頂 32 山頂の高度計表示
強風の中を下って再び椿ラインに出て、車道を大観山に向かって歩いていく。車はたくさん通り過ぎるが、暖かそうで羨ましい。
33 箱根ターンパイク分岐 34 天閣台
富士山展望台があるが、この天気では誰も居ない。
35 富士見峠バス停 36 大観山から芦ノ湖方面を望む
13時25分、大観山TOYO TIRES ビューラウンジに到着した。標高1012mの大観山山頂は、道路を挟んで反対側である。天候と寒さに負け、心が折れたので、今日はここまでにする。念のため、写真38の次回のアプローチを確認しておく。
37 大観山TOYO TIRES ビューラウンジ 38 大観山から東に続く道
湯河原駅行きのバスの発車時刻を確認すると14時50分だ。まだ、1時間以上あるので、建物の中に入る。暖かさに涙が出そうだ。今まで知らなかったが、2階に落ち着いたラウンジがあったので、くつろぐことにした。大きなガラス張りで素晴らしい眺望である。600円のフリードリンクだ。ターンパイクの通行券があると400円に割引になるらしいが、もちろん持っていない。コーヒーを飲みながら、箱根火山を眺める。
39 Webike CAFE 40 Webike
CAFEでネットを見る
PCがあったので、ネットで時間をつぶす。それにしても、こんな山の上でネットが繋がるのも不思議である。もっとも、目の前に電波塔があるので、光ファイバーでも来ているのかもしれない。
このラウンジは、元旦は日の出前から営業するらしい。そりゃ、最高だろう。温かい部屋でコーヒーを飲みながら初日の出と朝日で朱に染まる富士山を見ることができるという贅沢な企画である。定員制で1500円のチケットが必要だと書いてあった。明日は、天気がよさそうなので期待できるのではないだろうか。
41 ビューラウンジから中央火口丘を望む
天気予報サイトで小田原地方の今日の予報を見ると、曇りのち晴れとなっていた。午前中に予報を修正したらしい。すっかり騙されてしまった。
外を見ると予報のとおり、天候が急速に回復しつつあった。富士山はまだ半分雲がかかっているが、青空が空の大部分を占めている。写真41はたった1時間前の景色であるが、写真42との違いに驚く。ただし、冬型の気圧配置は変わらないので風は強い。
42 天気が回復した大観山から富士山、芦ノ湖、中央火口丘を望む
やがて時間が来た。相変わらず風が冷たいが、外に出てバスを待つ。吹きさらしの稜線上のバス停は寒い。峠の向こうから5分遅れで箱根登山の赤いバスがやってきた。
GPSによる本日の歩行経路
GPSによる今日の高度記録
(本日の歩数:24772歩)
今日のルートは、登山道がなく、箱根峠から大観山をつなぐ辛く危険な稜線の車道歩きである。ある意味では、外輪山の最大の難所かもしれない。収穫は、旧東海道と幻の鞍掛山頂上をこの目で見ることができたことである。
次回は、外輪山一周もいよいよ大詰め。豊臣秀吉の足跡を追うことになるだろう。
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宮城野分岐
関連ページ ◆箱根山中央火口丘 (2012年11月25日)
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