神奈川県一周
第11日目(2007年12月31日) 日本大通駅小島新田駅

  

 しばらく他のテーマに専念していたが、約1年ぶりにこのテーマに復帰だ。今回の行程は、横浜の核心部から川崎臨海までの赤い部分である。

  

 みなとみらい線の日本大通駅から地上に出ると、ひときわ目立つレトロな建築物が2つある。開港記念会館と神奈川県庁である。開港記念会館が弟分ということになっているが、確かに建物の外観や塔が、県庁よりも細身で繊細な感じがする。日本大通はその景観と交通量が少ないこともあり、よくロケ地として撮影に使われている。写真2のように日本離れした美しい街並みである。

  1 開港記念会館                 2 日本大通
   


 3 神奈川県庁                  4 大桟橋入口 その1
   

 県庁から、いかにも港町らしい店を通り過ぎて大桟橋へ向かう。横浜港発祥の地であり、大型客船が錨を降ろす、華やかな国際ターミナルでもある。

 5 大桟橋入口 その2               6 大桟橋ターミナルビル
   

 大桟橋の上は船の甲板を思わせる板張りになっており、眺めは最高だ。ここもよくドラマに出てくる場所である。

 7 大桟橋上部                  8 大桟橋からみなとみらいを望む
   

 9 大桟橋からベイブリッジを望む         10 大桟橋から山下公園を望む
   

 今日は大型客船は入港していないが、ロイヤルウイング号という、港内観光船が大晦日クルーズの準備をしていた。大桟橋を後にして、臨港貨物線の跡に出来た歩道を赤レンガ倉庫方面へ向かう。横浜港の代表的観光ルートである。

 11 大桟橋に停泊するロイヤルウイング     12 山下臨海線プロムナード   
   

 やがて左手に、横浜税関や県警本部が見えてくる。税関のドームはクイーンの塔と呼ばれている優美な塔だ。

 13 山下臨海線プロムナードからみた大桟橋    14 横浜税関
   

 ここで、横浜三塔を並べてみよう。それぞれ、なかなか絵になる建物だ。ライトアップしている夜にいってみるのも良いかもしれない。

 キング(県庁)          クイーン(税関)        ジャック(開港記念会館)


 15 県警本部                 16 赤レンガ
   

 県警本部を過ぎて、鉄橋を渡るといよいよ赤レンガ倉庫である。といっても現在は倉庫ではなく、様々な店が入っている、一大観光名所になっている。

 17 鉄橋跡                   18 赤レンガ近景
   

 このあたりは、現在は海上保安庁の基地となっているが、いわゆる貿易港としての機能はない。現在では、貨物の代わりに多くの観光客が行き交っている。

 19 税関跡                   20 海上保安庁巡視艇 
   

 昔の大量輸送手段といえば鉄道である。その遺構が残っている。

 21 旧横浜港駅解説板              22 旧横浜駅ホーム跡 
   

 赤レンガ倉庫地区からみなとみらい地区へ向かう。ワールドポーターズを過ぎると日本一大きな時計がある。

 23 ワールドポーターズ             24 日本一大きな時計
   

 みなとみらいのビルがそびえ立つ、近未来風景。100年後もこのビル群はここにあるのだろうか。

 25 みなとみらいのビル群            26 インターコンチネンタルホテル
   

 27 プカリ桟橋                28 パシフィコ横浜国際競技場
   



 パシフィコから北は、臨港パークという公園になっている。知名度は山下公園の方が上だが、広々して眺めはよい。天気の良い日に、山下公園からここまで、海沿いに歩いてみて欲しい。ミナト横浜の景色と歴史を体で味わうのには最高の、日本を代表する国際的散策コース?だと思う。たいていの人なら、自伝の一つも書けてしまうくらいである。

 29 臨港パークその1             30 臨港パークからみた横浜ベイブリッジ
   

 31 臨港パークその2             32 山の内埠頭への橋(未開通)
   

 この先は、橋が未開通のため、公園から内陸部に向かう。高層マンションが建ち並ぶが、まだあまり住んではいないようだ。その先には、横浜マリノスの本拠地がある。こんな一等地にグラウンドがあるとはずいぶん贅沢だが、おそらく暫定的な使用だろう。

 33 みなとみらい地区の高層マンション      34  マリノスタウングラウンド   
   

 35 マリノスタウン               36 高島貨物線
   

 みなとみらい大橋を渡る。そごうの向こうは横浜駅だ。みなとみらいと横浜駅は、こうして歩いてみると意外と近い距離にあることがわかる。その先は、新しい名所のベイクォーターだ。

 37 横浜新都市ビル(そごう)とスカイビル   38 横浜ベイクォーター
   

 横浜駅東口に近いポートサイド地区に入る。ここも、高層ビルが多いが、みなとみらい地区よりも個性的、悪くいえば統一がとれていないといえる。

 39 ポートサイド地区と観光船          40 ポートサイド地区のビル その1
   

 41 ポートサイド地区のビル その2       42 国道15号線(第一京浜)
   

 第一京浜道路にでると、写真43のように、昔ながらの風景が残っている。ここからは、右手に埋め立て地を望みながら歩くことになる。昔の海岸線に近いだろう。

 43 滝の川                   44 星野橋から横浜港方面を望む
   

 45 村雨橋                   46 村雨橋から子安方面を望む
   



 47 新町付近から横浜港方面を望む       48 荒木橋から横浜駅方面を望む
   

 第一京浜道路は、写真50のように電線が地中化されて、広々とした明るい道路になっている。

 49 荒木橋から子安方面を望む          50 浦島町付近の第一京浜道路
   

 新子安を過ぎる。ここには、写真52のように時代のコントラストが可笑しい風景があった。この道は、昔の東海道であるから無理もない。

 51 入江付近から横浜港方面を望む         52 新子安の古い家と高層マンション
   

 53 新日本石油横浜精油所入口          54 生麦付近の貨物線クロス
   

  

 写真55で、ビールを飲んで休憩しようと思っていたが、年末で休みだった。残念。やがて、あの有名な生麦事件の跡地に着く。これがきっかけで、薩摩とイギリスの戦争にまで発展してしまう幕末の重大事件だ。

 55 キリン横浜ビアビレッジ           56 生麦事件跡地
   

 57 生麦付近の銭湯               58 国道駅入口
   

 ここで、線路が国道を高架で横切るが、そこにその名も「国道」という駅があった。この駅は、その世界では有名らしく、ググるとたくさん出てくる。改札は、SUICAの機械がなければ、戦前のままといっても良いほどの雰囲気である。構内の商店街?も同じで、ロケに使われるのも肯ける素晴らしい保存状態である。写真61の看板はセットではない。実物なのである。出来れば、昭和の香りを残したままテーマパークとして保存出来ないだろうか、とさえ考えてしまう。

 59 国道駅改札                 60 国道駅の高架下
   

 61 国道駅横の不動産屋?            62 臨港鶴見川橋から川崎方面を望む
   



 国道駅の先を海岸方面に右折する。橋を渡り、埋め立て地に向かうと、首都高速にぶつかる。この先は工場があり立ち入ることは出来ないため、左折して川崎方面に向かう。このあたりは、古くからの工業地帯で、写真64〜66のような、荒涼とした独特の雰囲気が漂う。道路をホームレスが占領していても咎められないところが、この地域らしい。昔の、公害と労働者の町「川崎」を象徴する風景である。

 63 首都高横羽線                64 作業用品店
   

 65 動かないダンプとホームレスの人       66 リサイクル業
   

 67 浅田町交差点                68 工業地帯に立つマンション
   

 心に寒風が吹くようなところを延々と歩くが、一部工場の跡地を再開発したらしい写真68のようなマンションが見られる。

 69 南武線浜川崎支線              70 浜町交差点
   



 警察署も気のせいか、どこか荒廃した雰囲気である。所々にあるコンビニだけが、人のぬくもりを感じさせる。

 71 川崎臨港警察署               72 観音橋交差点
   

 日の出付近を右折して、貨物駅方面に向かう。古そうな神社や米屋があるところを見ると、この辺は埋め立て地ではないのだろうか。

 73 日の出付近の古い店構えの米屋         74 厳島神社
   

 やがて、広大な川崎貨物駅に到着する。コンテナが夕日に照らされて、もの悲しい。年末なので人気もない。

 75 川崎貨物駅構内              76 川崎貨物駅看板
   

 本日の、終点の小島新田駅に着いた。どこか庶民的な雰囲気の住宅街の真ん中にある、京浜急行の支線、大師線の終着駅だ。明日は、この路線も満員の初詣客を運ぶことだろう。

 77 京急小島新田駅              78 小島新田駅ホームと電車
   

 今回のこのコースは、前半の華麗な未来都市と後半のレトロで暗い工業地帯のコントラストが激しい、変化に富んだコースであった。特に、山下公園から臨港パークまでのコースはも万人にお勧めできるところである。次回は、いよいよ東京都との境である多摩川に達する予定だ。


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