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◆第8日目(2006年5月21日) 京急堀之内駅〜金沢八景駅
堀之内駅から海岸に向かう。道路を横断するとすぐに海辺釣り公園だ。
1 堀之内駅 2 海辺つり公園 その1
東京湾に向かってたくさんの人が竿をたてているが、釣果はどうなのだろうか。まあ、さわやかな風に吹かれてのんびりするだけでも気持ちが良さそうだ。そのまま海岸沿いに歩けるかと思ったが、残念ながら、公園の北端は行き止まりで、しかたなくまた出口まで戻った。よこすか海岸通は道幅も広く、どこか西海岸風のアメリカンな通りである。ショッピングセンターもアメリカンサイズで巨大だ。
3 海辺つり公園 その2 4 よこすか海岸通
やがてうみかぜ公園に着いた。ここは猿島を正面に望む広々とした公園だ。
5 ショッピングセンター 6 うみかぜ公園 その1
テントを張って思い思いにバーベキューなどで楽しむ人々がたくさんいる。
7 うみかぜ公園 その2 8 うみかぜ公園からみた猿島
公園内には、東京湾の第三海堡から引き揚げた兵舎があった。
9 うみかぜ公園 その3
10 第三海堡大型兵舎
ここから、東京湾に浮かぶ猿島へ渡る船の乗り場がある。
11 猿島航路桟橋 12 戦艦三笠外観 その1
隣は公園になっているが、中心は日露戦争における主役、戦艦三笠である。外観は、今の巨大タンカー、客船を見慣れているわれわれにとっては、正直にいって小さいと感じる。しかし、考えてみれば、時代は明治である。当時の日本は貧しいアジアの2等国である。となりに入港する現代アメリカの空母と比べるのは無意味だし、この船が日本、いや極東の運命を決めたことは間違いないのだ。それに、アメリカ軍はともかく、自衛隊の護衛艦と比べれば、今でも十分立派だと言えるかもしれない。
13 砲塔 14 説明板
15 通信室 16 甲板
17 砲塔内側 18 被弾鉄板で作られた灯籠
よくこんなところで寝ることが出来たものだ。
19 ハンモック 20 艦橋と砲塔
さすがに、東郷平八郎長官の居室は、現代の水準からみても一流ホテル並みだ。
21 長官用バストイレ 22 長官執務室
ここで、バルチック艦隊殲滅の作戦が練られたのか。
23 将校会議室
24 甲板から船首方向
25 船首
26 米軍横須賀基地入口東側ゲート
風景は、日露戦争から突然現代のアメリカ軍に移る。米海軍が誇る、アジア全域を担当する極東の一大軍事拠点、横須賀基地である。つまり、中国、台湾、北朝鮮、ロシアから中東に至るまで、世界中の不安定要因地域のほとんどをカバーしているのだ。中国のICBMも北朝鮮のテポドンも照準はこの横須賀基地であろう。
テロが頻発しているがこの程度の写真なら捕まることはなかった。望遠レンズを向けたら、まずいかもしれない。
27 米軍横須賀基地正面ゲート 28 どぶ板通り
かつては、米兵が闊歩していたどぶ板通りも、現在はすっかり明るく、おとなしくなってしまったが、日本人向けのミリタリーショップがその名残をとどめている。
29 どぶ板通りの店 30 ショッパーズプラザ横須賀
写真31の旧プリンスホテルは、将校クラブのあったところである。犯罪多発地帯であった軍港周囲もいまでは美しい公園になっている。
31 ホテルトリニティ横須賀 32 ヴェルニー公園 その1
33 ヴェルニー公園 その2
日本全国広しといえども、ベンチにすわると正面に原子力潜水艦やイージス艦がみえる公園というのは、ここ横須賀のヴェルニー公園しかないだろう。公園と戦闘艦、基地....平和とは何かを考えさせられる光景である。
34 ヴェルニー公園からみた基地の軍用艦 35 ヴェルニー公園からみた潜水艦
そういった現実の中でも、公園でのんびりくつろぐ人々の姿は、どこにでもある、ありふれた光景ではあるが、これが平和というものなのか。
36 ヴェルニー公園 その3 37 ヴェルニー公園 その4
公園の端は、JR横須賀駅である。横須賀線と横須賀駅もまた、軍都としての歴史があるらしい。
38 JR横須賀駅 39 横須賀駅構内
40 横須賀駅解説板
トンネルを抜けて右折すると、横浜ベイスターズ練習場と海上自衛隊基地がある。
41 新逸見隧道 42 横浜ベイスターズ練習場
海上自衛隊の基地は、横須賀駅の横とここ長浦にあるが、華やかな横須賀中心部にある米軍基地に比べると、隅に追いやられて肩身の狭い思いをしている印象が強い。基地のゲートも写真27にくらべて写真43はあまりにも貧弱である。自衛隊と米軍のおかれている立場と圧倒的な力の差が現れているということだろう。
43 海上自衛隊基地 44 田浦地区のトンネルと線路
田浦地区は、おそらく軍用引き込み線であったと思われる線路が道端に残っている。写真45のような線路が残っていたがここでの衝突事故はなかったのだろうか。
45 直角に交わる線路 46 鉄橋
長浦港は現在、民間と自衛隊が併用しているようであるが、立ち入りにくく暗い感じの港だ。あぶない刑事か何かのロケにちょうど良さそうだ。
47 長浦港 48 古い倉庫
田浦駅も驚くほど何もない。
49 田浦駅 50 自衛隊横須賀病院
このあたりは、旧軍の歴史遺産が続く。
51 海上自衛隊第二術科学校 52 旧海軍水雷学校跡(現関東自動車工業)
53 東芝横須賀事業所 54 日向隧道
トンネルを過ぎると深浦湾地区である。小さなドックがあるようだ。深い湾の中は波が全くない。
55 深浦湾 その1 56 深浦湾 その2
57 深浦湾 その3 58 浦郷町地区
深浦湾を過ぎると、工業地帯になる。代表的なものは、日産自動車追浜工場であるが、地図でみてもとにかく大きい。住友重機もあるこのあたりも海軍基地の跡地であるらしい。
59 追浜浄化センター
60 日産自動車追浜工場
日産追浜工場を過ぎると突然視界が開ける。野島と平潟湾である。神奈川県でも屈指の景勝地であった金沢八景だ。昔の姿はこうだったそうだが、現在はずいぶん景観が変わってしまった。しかし、当時の風景を彷彿とさせるところもある。
61 追浜から野島を望む その1 62 追浜から野島を望む その2
63 平潟湾と夕照橋遠景 64 夕照橋から平潟湾を望む
65 夕照橋と野島
シーサイドラインが走っているこの平潟湾の光景を歌川広重がみたらどう思うだろうか。
66 関東学院大学 67 平潟湾を走るシーサイドライン
68 シーサイドライン下の遊歩道 69 琵琶島
シーサイドラインの駅の下にある海に突き出た特異的景観の神社が琵琶島神社である。北条政子が作ったというから相当古い。琵琶島神社の向かいには瀬戸神社という由緒ある古社がある。
70 琵琶島解説板 71 琵琶島神社参道
72 琵琶島神社解説板
73 琵琶島神社 74 琵琶島からみた平潟湾
75 琵琶島神社からみた参道(正面は瀬戸神社) 76 金沢八景駅
今日の行程も、東京湾の自然と軍事都市、工業都市横須賀、そして歴史ある金沢八景の景観を堪能した。実に多彩な海岸線であった。心地よい疲労を伴った充実感を胸に、金沢八景駅から電車に乗った。
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