多 摩 川 探 訪               

 山梨県と埼玉県の県境、奥秩父の山中から流れ出て、奥多摩湖を経て、多摩地区を流れ、神奈川県と東京都の境界を下り、羽田と川崎の埋め立て地で東京湾に注ぐ大河
◆プロローグ
 神奈川県の中央部、相模平野を流れる相模川、西の足柄平野を流れる酒匂川を踏破した今、残された長大河川といえば、東の県境を流れる全長138kmの多摩川である。東京都民の水道用水として重要であり、神奈川というよりも東京の川といった感覚がある。大都会の狭間を流れるその大きな川は、以前から気にはなっていた。しかし、交通の便が悪く険しい奥多摩の谷と、標高2000m近い山奥にある源流を踏破しなければならないことから、十分な準備が必要だと判断し、後回しにしていたのである。

 2009年の夏が過ぎて、冬が来る前のこの時季、そろそろこの困難なプロジェクトに挑戦する機運が、心の中で高まってきたのを感じる。

 というわけで、多摩川である。
 ここで賢明な読者のみなさんからは、「多摩川はもうどこかで見たよ」といわれるかもしれない。そう、「神奈川県一周」と「海岸線をどこまでも」という2大プロジェクトで、すでに下流部分は紹介済みなのである。正確にいうと、神奈川県と東京都の境界部分、つまり多摩川の河口から約1/4にあたる区間はすでに探索したということになる。ここでは、これらを整理し、再度紹介することにより、以後の調査の足かがりとしたい。

 まず、右岸の川崎側の河口、浮島から大師橋までのレポートはここである。
  第12日目その1(2008年1月2日) 小島新田駅〜大師橋 (神奈川県一周より)

 左岸の羽田から大師橋までのレポートはこちらだ。
  第12+1日目 (2008年3月16日) 産業道路駅〜品川駅 (海岸線をどこまでもより)

  羽田側から見た多摩川河口                大師橋
   

 そして、大師橋から多摩川原橋までのレポートがつぎのとおりである。
  第12日目その2(2008年1月2日)大師橋〜丸子橋

  第13日目(2008年1月5日)   丸子橋〜矢野口駅 (神奈川県一周より)

 ガス橋と対岸のビル群                  宿河原堰堤
   
 つまり、下図の赤い部分はすでに歩いたことになる。                 



 ここからは青い部分、すなわち、多摩川原橋からさらに上流に向かって、東京都を縦断し奥多摩湖まで、さらに上図には載っていない山梨県の源流地域まで踏破する予定である。地形的にかなりの困難が予想されるが、そこは何とか知恵と勇気で乗り越えていこうと思う。では、ここから新たな旅立ちをご案内しよう。

 第3+1日目 (2009年9月5日) 多摩川原橋〜多摩大橋
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